身体と心の声を聞きながら暮らす

持病はありますが、穏やかに暮らしたいと思います。

母の終の住処

母の人工股関節の手術が終わり、転院の話が出た。
手術後(手術中かもしれないが)コロナに罹患したので、転院が遅れた。
現在転院先を探している。


入院先の病院の地域連携室から夫にそのような電話が来た。
第一連絡先を私にしているのに、なぜか夫に行く。
入院時、私は腰椎を骨折した(この時点では骨折かはわからなかった)ので、今の入院先の手続きは全て夫がしたからだと思う。
リハビリテーション病院への転院が決まれば、即座に要介護認定の申請をしたい。
リハビリしている間に状態が変わるかもしれないが、要介護3がつけば、特別養護老人ホームの入居を早く検討したい。50〜100人待ちがザラだからである。


仮に療養型の病院で引き受けてくれるところがあったとしても、私は無駄に老人病院を転職しているので、近隣の療養型病院の良し悪しがわかる。
最低最悪だったところは、感染病になっていても隔離もせず、病院内の半数以上が感染しており、便のついたオムツを配膳車に乗せるようなところであり、2日で辞めた。
他も大概知っている。


母の老後の幸せは、施設や病院で決まる。
またしてもマズローを出すが、最下層が生理的欲求、一段階上がると安全欲求、その上が社会的欲求になるが、私が経験した最悪の病院は、安全どころか生理的欲求も満たされない。
オムツを取り替えなかったり、食事を拒否したら励ましもなくさっさと下げたり、トイレを要求してもオムツにしろ、というところだった。
もう一つ酷い病院は、全員鍵付きのつなぎの服を着せられ、手足をベッド柵に縛ったり、柱にくくりつけたり、車椅子に両手両足を固定していた。
師長に言ってみたが「じゃああなたが師長をすればいい」と言われた。
介護さんに聞いたら、浴室でストレッチャーから転落して亡くなった患者さんがおり、家族にはくも膜下出血と説明したとのこと。
また3つ目は、自分の気に入らない患者さんのポータブルトイレをわざとずらしたり、おやつのゼリーをあげなかったりした介護さんがいた。
これも師長に言ったが、スタッフの暗黙の了解ができて、皆見て見ぬ振りだ。
ここは1週間で辞めた。


民間の老人病院や精神病院の実情は、こういうところがあるのだ。
そんなところに母を入れたくない。


母は転院が来週かもしれないから、1ヶ月寝たきりだった計算になる。
認知レベルも低下している。
平日面会は私一人では無理だから土日になるが、今週は忙しかった。
なので母が立てるかどうかさえわからない。


母は元のサ高住に帰りたいと言ったが、地域連携室が施設に電話したら、歩行が自立していて、トイレに一人で行けないならみられないと言われたとのこと。
施設内で転倒し、私に連絡もよこさず、もう面倒みないと言う。
悔しくてたまらない。


リハビリテーション病院は私は良いところを知っている。
夫に言ってあったので、希望のリハビリテーション病院を話てもらえた。
今日該当の病院に電話してくれるとのこと。
その先はリハビリテーション病院の地域連携室と相談だが、23時から調べて目処をつけた。
待機者46人とあった。いつ入れるかわからないし、リハビリでどこまでよくなるかもわからない。


今日、地域活動支援センターの人が来る。
私は躁の波とうつの波があり、うつになるとベッドから出られない。
加えて半年の間の病気と怪我で、精神的にまいった。
だが、同時に母のことも考えなければならない。


鍵付きのつなぎを着せられたり、手足を拘束されるなど、拷問だ。
いくら生い立ちが母により不運だったとしても、私には仕返しなどできない。
現場の悲惨な状況を見ているから、終の住処を慎重に選ばなければならない。
平気で働いている人は「こんなもんだ」と慣れてしまうのだ。


お金をかければ良い施設に入れてあげられる。
だが今でさえ、母の年金では賄えていない。
転院先の病院と相談はするが、贅沢ではなくとも、当たり前の生活をして最期を迎えてほしい。

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