身体と心の声を聞きながら暮らす

持病はありますが、穏やかに暮らしたいと思います。

花も諦めなければならないか

娘のみかんに今日のプランを話した。
「ばあちゃんの施設に行って、新しいケータイの説明だけにして」
と言われた。
「ママ、お花飾りたい、だから買い物に行って、お刺身も買って…」
「馬鹿な!骨折している上に昨日発作起こしている。救急搬送になる。辞めて!」


確かに昨日の美容室でのカットとカラーでクタクタになった。
焼きそばの具材のキャベツを切って、お笑いを見て笑ったら、ゼイゼイし始めた。
救急搬送にはならなくても、紅白が見られない。
医師からも
「吸入と薬使っても苦しかったら救急車呼んで。死ぬから」
と言われている。
正月から葬儀をしたら、家族と親類に迷惑がかかる。


花、花、花…方法は無いか?
市内の花屋で当日配送してくれるところを探す。
お悔やみの花か、ブリザーブドフラワーばかり。
私は小さな花瓶に、はんなりと、ささやかな花を生けたかった。


母の施設は15時以降にして欲しいと言われている。
夫は実家の買い物の手伝いに行った。
みかんはオードブルを買いに、デパ地下へ行った。
「くれぐれも安静に」と言葉を残して。


私は一昨日、自分はミュンヒハウゼン症候群ではないかと疑った。
ミュンヒハウゼン症候群なら、病気になったらチヤホヤされるから嬉しいと言う。
だが、前に買った本を読んでいたら、病気になりたくて切腹する人までいるとのこと。
家族のみならず、医療従事者にも大事にされたい、手術されたい。


チヤホヤされないまでも、私を気にかけてくれる人がいるのは、まあ心地よい。
だが、本を読んで考えが変わった。
病気になりたくて、死んでしまう人もいるという。
スケールが違った。


「車を運転して、今のうちに花屋に行こうか」
ボツ。右足骨折全治3ヶ月。アクセルもブレーキも踏めない。
あああ、厄介だ。
自ら行動制限せざるおえない。


母は1月22日、89歳になる。
サービス付き高齢者向け住宅に入居しているが、食が受け付けず、便失禁をし始めた。
だがまだ話せる。
9人弟妹の末の叔母との会話が唯一の楽しみだ。
12月で契約終了の代わりの新しいガラケーを持って、説明に行きたい。
母に複雑な思いはあっても、私も鬼では無い。
何をされようと、情はある。


夫が帰ってきた。義母がホタテ、マグロ、カニを買ってくれた。
みかんも帰ってきた。
オードブルは事前に予約していたものだから時間がかからなかったが、デパ地下は押し合い圧し合いだったとのこと。
「みんな帰省するだろうに、なんで?」
「年配の人ばかりだったから、迎える側なんじゃない?」
「そうなんだ。筑前煮や豆を煮炊きする人はいないのか…」
「いや、駅前の生鮮市場は外に行列ができていたよ?」
「里芋とか買うのかな」
「海鮮じゃない?」


好物とは言い難いが、お正月に煮物を作る文化が消えゆくのは寂しい。

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