身体と心の声を聞きながら暮らす

持病はありますが、穏やかに暮らしたいと思います。

私たちの老後を考える

最初にお断りしておく。
独身の方が一人暮らしされている時、将来的に自分の施設入所の検討については、私は知らない。
そういった方は、将来のことを見据えて対策をしておられるだろうし、パートナーがいなければ「老老介護」になり得ない。
まったく別問題と捉えて欲しい。


…………………


今朝みかんが起きてきたので「おはよう」と言ったら返事がなく、既にグスグスと泣いていた。
色々聞いてみたが「辛い」しか言わず、出勤した。
夫は
「勘弁してよ。機嫌を取るのはもうたくさんだ!一人暮らしして欲しい。あんたもアレコレ話しかけるんじゃない、放っておけ」
と。
夫の言うことはもっともで、みかんが出勤した後夫と2LDKの賃貸でも借りて住もう、という話になった。


夫は実家の買い物の手伝いに行った。
私は「しんどいな」と思いながら、反則技の睡眠薬を飲んで1時間ほど眠った。


目覚めてから、将来のことを考えた。
高齢になった時、夫か私のどちらかが倒れたら「老老介護」が始まる。それはいい。
だが「施設に入れたら丸投げOK」ということでもない。
義父は認知症が悪化して、問題行動が多く、グループホーム、つまり認知症の人が共同生活する施設に入った。
義父は日常生活動作に問題がなく、むしろそれが仇で、徘徊、放尿、枕の上に排便するなどとても家族がみられる状況ではなかった。
義父の入ったグループホームは、約20万円程度かかったが、オムツも電気も全部込みの値段だ。
しかも会社の重役だったので、区分が「第四段階」で、減免にならない。
区分は第一〜第四段階まである。
第一段階の人は、生活保護者で、施設入居費用がほぼないに等しくなったりする。
普通の世帯は第二〜第三段階が多い。
ちなみに母は、非課税で年収が基準を満たしていず(遺族年金以外)第二段階である。


母は2年間、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に入った。
リーズナブルなところに入ってもらったが、あくまで身の回りのことが自分で出来る人に限られる。
ちなみに電気代と水道代は別料金で引かれるし、母は歩行器という福祉用具貸与を受け、デイサービス週2回、部屋のゴミ整理とちょっとした片付け、洗濯の介護に入ってもらっていた。これは施設代と別料金、片付けと洗濯は「訪問介護」扱いだ。
母の年金と父の遺族年金を足した金額は、月約14万円。
他にオムツを買って届けたり、お小遣いを持って行ったり、携帯電話代がかかったから、月17万円前後の出費だった。
こっちはカツカツである。


まあ、義父と母の施設の話は別問題だ。
本題は
「仮に施設に入所したとして、誰が必要物品をとどけるか、病院の付き添いをどうするか」
である。


義父も母も病院の付き添いは家族、もしくは手配だった。
ちなみに一時期私が働いた小規模多機能住宅や、特別養護老人ホームは、介護さんなり看護師が受診介助をした。
母も頼めば介護タクシーが使えて時々利用していたが、1月4日は夫が正月休みだったので、私たちが連れて行き、骨折が発覚した。
入院すれば手続きがあるし、手術を2度したから本人に認知レベルの低下があれば、家族が同意書にサインする。


みかんは一人っ子である。
私たちがやってきたことを見ているし、ネット検索すればわかるので、そこは困らない。
ただ、私なり夫なり、まだら呆けになり
「家に居たい、施設に入りたくない」
となるかもしれない。
まあ、これだけではなく、想定外のことが起きるかもしれない。
夫が倒れたら、私が家でみるのは不可能だ。
骨折してしまう。
介護サービスだけでは事足りず、お互い施設に入ると、義父の場合は年金が多く、貯金も潤沢にあったから可能だった。
母の場合、父が77歳で亡くなったので、サ高住入居が可能だった。
これが、片方が施設入居費用の全部を年金で使ったら、パートナーの生活が立ち行かなくなる。


我が家には今貯金がない。
とうとう私も在宅ワークを探し始めた。
幸い「シニア歓迎、障害者歓迎」のところを見つけた。
精神障害者は雇用したがらない企業があるが、一定以上の大手企業だと、障害者雇用を職員全体の何%か取らないと、罰金が取られる。
その値段を天秤にかけると、障害者雇用した方が、会社には利益がある。
たまたま在宅ワークでシニア、障害者歓迎の募集が出ていたから応募してみた。
障害年金にどう響くかわからないが、時給はA型就労の1.5〜2倍になる。
私の障害年金が永久認定なら安心だが、貯金をしておかないと、障害年金の等級が2→3級に落ちたら、老齢年金より低い。
認知症にならなければ、なんとかして働きたい。
在宅ワークで障害者枠の雇用だと、病院受診時配慮してもらえる。
そもそもパートのつもりだ。


お金をチクチク貯めたはいいが、夫か私のどちらかに何かあったら、みかんの助けが必要になる。
自分1人のことなら行政の制度を使えばいいのだろうが、夫が倒れ、私が介護者になれば、年老いた脳みそで、然るべき手続きや施設とのやり取りなど、みかんに頼ることになる。
みかんが「1人で暮らしたい」と言うなら別だが、散々金の工面を頼んでおいて、今更
「離れて暮らしたい」とはとても言えない。みかんに介護を丸投げはしないが、手伝ってもらう必要が出てくる。


夫が買い物から帰ってきて、これらの話をしたら「それもそうだ」となった。
だから現状維持で当面暮らそうと思う。


その後みかんが帰ってきた。おそらく私たちに悪いと思ったのだろう。
「今晩お寿司にしよう、奢る」
と言ってきた。食べに行くのではなく、夫が取りに行く。


朝は家族全員、感情的になり、私は落ち込み辛かった。
だが眠ったらリセットして、考えがまとまった。
お互いギスギスした関係にはなりたくない。

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