身体と心の声を聞きながら暮らす

持病はありますが、穏やかに暮らしたいと思います。

プロット訓練(7)

とても時間がかかったが、群ようこ「老いとお金」を読みおえた。
以下について書く。


【テンプレート】
① その作品は「主人公が◯◯する話」のように一言で言うとどうなるか?
② ①の文章に、「いつ」「どこで」「誰と」「何を」「どのように」という項目を補うとどうなるか?
③ その作品のどんなところが好きか?


…………………


(13) 群ようこ「老いとお金」


① 主人公(筆者)が母親の介護と自分の老後の計画を、お金で試算していくエッセイ


② 主人公(筆者)が60代前後となり、身の回りで実家の仕送り問題、弟との経済的価値観の違いに葛藤する。
また、母親が脳卒中で倒れ、終の住処を探してうまく特別養護老人ホームに入居させて寿命を全うさせた話しと、それを受け、独身の自分が前期高齢者となり、身辺整理をして、狭い家に引っ越し、少しずつ「終活」を進める。


③ 私の母も右大腿骨骨折で、要介護5となり、終の住処を探さねばならない状況。
私自身虚弱で、微々たるものながら断捨離をして、余計なサブスクリプションを解約したりエンディングノートを書いて、残された人が困らない資料を作成したこと、最後にどこに住むかについて考えているが、そのことについて書かれており、現在の自分の境遇と大変似ていて、とても面白かった。


群ようこさんの作品は初めて読んだが、やはり私は小説よりエッセイが好きである。
よほど面白い小説に巡り合うことが少ないこと、ついネットで調べ物をして事足りるので、近年は本を読んでいなかったが、活字で体験談を読んで随分参考になった。
著者は本がコンスタントに売れているであろう作家なのだから、お金がないわけではないのに、自分の身の丈にあった欲しいものや家を探している。
親の介護も弟との軋轢がありながらも、なんとか済ませた。
私も参考にしたい。


…………………


ということで、やっと「老いとお金」を読みおえた。
何度も言うが、まるで自分の現在の境遇を書かれているようで、面白かった。
群ようこさんのお友達はお金持ちで、両親のためにお手伝いさんを雇ったり、高級老人ホームにショートステイに入ってもらったり、大きな実家を処分して、両親のために都内に一戸建てを建てた。
群さんも書いていたが「地獄の沙汰も金次第」だ。


コロナ禍で子供世帯の収入が途絶え、介護度の高い親を特別養護老人ホームから引き取る話しも書かれていた。
私の母は、年金は少ない方ではないが、それでもサービス付き高齢者向け住宅では足が出た。
子供世帯が親の介護にお金を使いすぎると、自分の老後の資金が足りなくなる。


群さんは「延命治療を望まない」と書いているが、それは私も同じことである。
ただ、いくら頑張ってみても、痛み苦しみがあれば、受診あるいは入院する。
群さんは貯金があるかもしれないが、私にはない。
その日暮らしの綱渡り状態だ。加えて私は虚弱で、毎年入院したり手術をしている。
我が家の場合、夫がやらかさなければ貯金はあった。
だが隠れて借金を重ねるような夫である。
それさえなければ最高の夫なのだが、もう情が残り、今更別れる気はない。
生命保険に入っていてつくづく良かった。
これは夫は手をつけなかった、唯一の資産である。
おかげで不安なく入院治療が受けられている。


ただ、生命保険にいつまで加入するかである。
夫が65歳まで働ける可能性はわからない。
会社は業績不振になってきて、若い人はどんどん辞めて、新しい人がどんどん入ってきている。
夫は1月で60歳になった。
65歳までなんとか今の会社で雇ってくれないかと思うが、わからない。
貯金しようにも母の葬儀を済ませないことには貯金ができない。


一番良いのは、夫が65歳まで今の職場で働き、私は障害年金をもらいながらA型就労することである。
母は今リハビリテーション病院に入院中。
身体障害者1級なので、医療費は無料。
介護保険ではなく、医療保険を使って最期を迎えてくれれば、母の年金が少し余るので貯金にまわせる。
1日葬を予定しているので、母の年金を貯金して、なんとか葬儀代を稼いで欲しい。
親に全く貯金がないと、子供世代は苦労する。
父が亡くなった時は悲しかったが、今となっては子供孝行してくれた。
両親とも施設に入れるのは無理だった。


今我が家は、さすがの夫も値引き品を買うようになった。
外食もしていない。
先だって、回転寿司屋の寿司をテイクアウトしたが、人間が握った寿司ではない、大手の安価な寿司チェーンの寿司。
内容はホタテ、マグロ、イカ、タコ、エビ、シメサバと、ちょっと悲しい内容だった。
今月の私と母の年金が出たら、家族3人で、まともな回転寿司を食べに行こうと計画している。
美容室は、5月に行こうと思う。
確か2月に行っているから、やはり3ヶ月に一回の頻度となる。


家については、夫は実家を狙っている。
義母は83歳。虚弱体質ではある。
右か左かどちらに転ぶかわからないので、引っ越そうにも今はできない。
実家には夫の弟が住んでいる。
弟とどう折り合いをつけるか知らないが、財産はくれぐれも折半して欲しいことだけは夫に言ってある。
あまり便利な場所ではない。
ただ古いとはいえ一戸建てなので、バラがたくさん植えられる。
夫は家庭菜園をやりたいと言っている。
そんなにうまくいくだろうかと思う。

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